作:ガース・ウィリアムズ
出版社:福音館書店
■ラブソングの様な絵本
しろいうさぎとくろいうさぎのラブストーリーが書かれた絵本です。
くろうさぎが悩んでいて、なぜ悩んでいるかをしろうさぎが尋ねると、「いつまでもいっしょにいたい」とねがいごとをしていたんだ、と。
透明感の有る綺麗な絵でこのストーリーなので、ママが気に入って買ってくる絵本だと思います。
くろうさぎがプロポーズするまでは子どもとしても、くろうさぎは何を悩んでいるんだろう?と興味を持ってくれますが、そのあとはイマイチな反応でした。
この内容は小学生以降、もうちょっと大きくなってからかと思います。
と思った後日・・・。
娘にふと聞いてみると、くろうさぎが悩んでいた意味をしっかり理解していました。
子どもに読んであげるのに早過ぎるっていうことは無いですね。
レベルの高い情操教育の教本です。
■育児効果
■コミュニケーション:コミュニケーション能力が育めるかどうか
■語彙力:豊かな言葉に触れ、語彙力が向上するかどうか
■教養:教養やマナーや倫理観を育めるかどうか
■論理的思考力:ものごとを順序立てて考えたり、伝えたりする力を育めるかどうか
■想像力:自らの外にある他人の感情や、未来の展開等を想像する力を育めるかどうか
■感受性:自らの内に生まれる嬉しい、楽しい、悲しい等の人間らしい感受性を育めるかどうか
楽しいけど寂しい、幸せだけど不安という様な複雑な心情が描かれています。くろうさぎやしろうさぎの気持ちが分かるかどうか、自分の気持ちに向き合い感受性を育む恰好の題材になります。くろうさぎの心情を想像できる様になれば相当な人間力です。
ここまでかわいくて、爽やかなイケメン登場人物は中々絵本には出てこないでしょう。
ママが男の子に読んで上げて、女の子の気持ちを知る機会にしてあげたり、自分たちの結婚式について話してあげる、というのも良いかと思います。
作者はアメリカの方で1,958年に作られた絵本です。アメリカでは”白い”うさぎ、”黒い”うさぎということから白人と黒人の恋の話で有ると話題を呼び、図書館から撤去されるといった騒動も有ったそうです。作者からするとそういった意図は全く無かったものの、当時の世相をよく現れたエピソードですね。
■読み聞かせ音源
私が娘に読み聞かせをした音源です。
だいぶゆっくり読んで7分弱ぐらい。
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